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結露で悩んでいませんか?結露を減らせるちょっとした工夫

-学び-  -住まい-  
22.01.27
結露は湿気や室温などの条件により、発生する自然現象です。
しかし、湿度と温度をうまくコントロールすると結露の発生を減らすことができます。
より快適に暮らすため結露をよく知り、結露を上手に解消しましょう。




Q. なぜ結露するの?

A. 湿気が多かったり、外気と接触する部分の温度差が大きいからです。

結露は、空気中の水蒸気が冷やされて水になったもの。単純に、室内の湿気が多いと結露しやすくなります。また、温かい室内でも温度差の大きいところは、水蒸気が冷やされて結露します。

Q. 結露はなくせるの?

A. 結露を抑えることはできます。

結露を完全に防ぐためには、住まいの断熱性能を高める根本的な工夫が必要です。
しかし、普段の暮らしの中で、ちょっとしたことに気をつければ、結露を抑えることができます。

例えば、室内の湿気(水蒸気)を減らすこともそのひとつ。
まずは、普段から湿気がどこから発生しているのか、その発生源を知りましょう。

【主な湿気の発生源】
・石油ストーブのような暖房機器
・人体
・ガス調理機
・お風呂や入浴後の脱衣室
・部屋干ししている洗濯物



Q. 具体的に結露を抑える方法を教えて

A. 原因や場所によって減らす工夫はそれぞれあります。ポイントは湿気を減らすことと湿気をためないことです。

湿気を減らす工夫

湿気を減らすために次のことが効果的です。

<水蒸気の発生を抑える>

・洗濯物の室内干しをひかえるか、室内干しの際は、除湿を行いましょう。
・加湿器の過度の使用は結露の原因につながりますので、部屋の湿度をチェックしてみましょう。
・水蒸気を出す暖房機の使用を控えてみましょう。石油ストーブやガスファンヒーターをエアコンに変えるだけでも、湿気の発生をかなり減らすことができます。

いずれにしろ、湿度計をお部屋に置くことをおすすめします。
まずはお部屋の湿度がどのくらいあるのかを知ることから始めてみましょう。
最適湿度は、40〜60%。
それ以上の湿度があるときは、空気中の水分が多い状態ですので、湿気の原因になっていることを見極め、結露を予防しましょう。


湿気をこもらせない工夫

湿気がたまることも結露につながります。
換気や通気をよくするなど、湿気がこもりがちなところに一手間加えましょう。

<換気をする>

・お料理するとき
調理中は、換気扇を回して窓を開けるなど、お部屋に空気の流れを作りましょう。
特に、ガス調理器でお料理される方は気をつけて。
※雨の日の換気は、外の湿気が室内に入ってくるので逆効果です。

・入浴するとき
入浴後、浴室のドアはしっかり閉めましょう。
お風呂場の湿気をお部屋に持ち込まないことが大切です。
また、浴室のドアをしっかりと閉めることで、浴室の換気効率も良くなります。

・お休みのとき
朝起きた時に空気の入れ替えをされる方は多いと思いますが、就寝前に一度換気をするのも効果的です。

・その他
植物のある場所もこまめに換気しましょう。

換気ができない時は、エアコンのドライ運転や除湿機を活用しましょう。

<通気を良くする>

家具の後ろや押し入れは、空気が流れず、こもりやすいので温度が低くなり結露が発生しやすくなります。
壁と家具の間に隙間を作って、空気の流れを作りましょう。
押し入れ収納の下には、すのこ等を敷いて隙間を作り、通気するのも効果的です。
除湿剤などを利用して湿気を減らしましょう。



暖房をしていない寒い部屋も、暖かい部屋から冷えた部屋に湿気が流れ込むと、温度差によって結露が発生してしまいます。
根本的な解決方法としては、住まい全体の断熱性を上げることが一番なのですが、暖房をしていない部屋の湿度の上昇に気をつけることが効果的です。



Q. それでも結露が発生します

窓枠や窓ガラス、玄関ドアや北側の壁など、家の中でも冷たくなる場所は、室内との温度差が大きくなるので、空気中の水分が冷やされて結露が発生しやすくなります。


 



根本的な解決方法は、住まいの断熱性能を上げることです。
窓を例にあげると、断熱性が高い材料を選びましょう。

1枚ガラスの窓の場合は、複層ガラスを選んだり、アルミ素材の窓枠のお宅は、樹脂素材にすることで大きく窓の断熱性能がアップします。
これらの素材でできた窓は、お部屋全体を暖めても結露しません。
※建物の断熱性能にもよります。


毎日、結露した窓を拭く手間は大変です。
しかし、こういった手間だけでなく、結露の本当の怖いところは、発生する場所でカビやダニが発生し、健康を脅かすことになってしまうということです。
また、結露をそのままにして、何年も放っておくと、住まいの材料にも悪影響が。

快適な温度で暮らすためにも、住まい全体の断熱化が理想的です。

魔法瓶のように保温された住まいでは、暖房設備を切っても、住まい全体の温度が下がりにくくなります。

そうはいっても、お金がかかることや工事中のお住まいなど、不安なことも多いのが事実。
窓周りなどの改善といった小さなリフォームもおすすめですが、お住まいの状況に合わせてどんな方法が合っているのか、プロに相談するのがよいでしょう。
小さなこころの負担を取り除いて、快適に暮らしましょう。


 
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