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都市部に多い三階建て。建てる際には何に気をつける?

 

サムネイル
千葉では桜が咲き始めました
皆様のところではいかがですか?

通勤途中に千葉寺観音で

 

少し咲き始めていました

当社の近くでは、青葉の森公園や亥鼻公園(千葉城)の桜並木もキレイです。
亥鼻公園の桜祭りは、今年の早まった開花に合わせて、期間が前倒しになったようですよ。
期間中の3/29(木)〜 4/8(日)は、ライトアップもされるそうです。
詳しくは千葉市観光ガイドをチェック

今年こそは売り切れる前に亥鼻団子を買いに走ろうと思います

さて、今回は、三階建てのお話。
家を構える際に、やはり利便性を優先して、駅に近い都市部を考える方もいらっしゃることでしょう。
ですが、なかなかそういった立地では、十分に土地の面積を確保できず、三階建て住宅を選択するケースもあると思います。
我が家も三階建てですが、間取りを検討する際には(限られた面積の中で)苦労したのを覚えています。

ですので、今回は当社の商品、デザイナーズ住宅「Lassica」の設計士さんに三階建てを建てる際に気をつけた方がよいことを伺ってみました。
メリットや注意点など色々伺えましたので、それをお伝えします


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三階建てのメリット

三階建てにする際の注意点

三階建て-魅力ある暮らしへのアイデア

Lassica設計士の実作品ご紹介

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■三階建てのメリット



1.敷地の最大有効活用ができる

「建ぺい率(注1)」や「容積率(注2)」などの建築基準法の制限にもよりますが、可能な限り、建物を上に延ばすことで(2階⇒3階)床面積を広げて計画できることが最大のメリットです。

注1)建ぺい率:敷地面積に対しての建物の面積割合のこと
注2)容積率:敷地面積に対しての建物の床面積の合計面積割合のこと
 
 


2. 階ごとに使い方をわけられる。
  
二階建てに比べて、もう1階空間ができるので、その階による区切りを利用してプラニングできます。


①2世帯住宅のケース

親世帯と子世帯の生活空間をわけたい場合は、人数のバランスを考慮して、こんな風に階の区切りをうまく利用できます。

例1)1階を親世帯、2・3階を子世帯にして上手に生活空間を分ける



例2)1階を親世帯のプライベート空間、2階を共有のLDK,3階を子世帯のプライベート空間というように、親世帯と子世帯の生活空間を大切にしながら、
かつ、共有部分も大事にしたプランニングをする


 

3.高い位置に居室を設けることができる。

二階建てよりも三階建てにすることにより高い位置に部屋ができるので、プランニング上、窓が配置しやすくなります。
窓を上手に配置したり、吹き抜けを設けることにより、眺望がよく自然の光を取り入れやすい住宅が可能となります。


■三階建てにする際の注意点


1.階段対策①
空間の邪魔にならないオープン階段の計画


これも当然のことながら、2階建てよりも1ヵ所「階段」が増えます。
このためプラニング上、縦動線(階段やエレベーター)位置が重要なポイントになります。

事務所ビルなどでは1階の出口につながる「階段室(区画された直通階段を設置した部屋)」を設けなければならない法令上の規制がプラン上の制約に該当するケースが多いですが、住宅の場合はその規制がかからないので、スケルトン階段などのオープンな階段デザインを計画し、視覚的に空間を邪魔しない配置を考えましょう。
リビングなどのパブリックスペースを介して階段を計画しますと自由な配置計画に対応できます。


2.階段対策②
毎日の昇降について 
  
3階までの昇り降りするということの考慮も大切になります。
「今はよいけれど歳をとったら(毎日の昇り降りは)大丈夫だろうか?」と不安になることもあるでしょう。

考えられる対策として、予め主寝室を1階に、または将来的に(主寝室に)転用できるスペースを配置しておくのもよいでしょう。
足腰が弱くなっても、毎日3階まで上がらなくてもよい間取りも考えられます。

 
3.将来的な資産価値を考えよう


老後は、子供が独立したらその住宅を売却し、利便性の良いマンションに転居したり、賃貸にだして収益物件にシフトするなど、長期的に資産移動や運用をお考えの方も多いかと思います。
それはもともと3階建ての住宅を建てられる利便性の良い敷地であることも大きな要因ですね。

したがって、建物についても将来の使用に耐えうる資産価値を高めた建築を選択することも重要です。
 

4.コストアップの要因を理解しよう

「3.資産価値」にも関連することですが、3階建ては2階建てよりも更に1階分建物重量が重くなり、それを支える構造躯体や地盤はより強固にする必要があります。
また建物自体も上に高くなるわけですので耐震性も高くする必要があります。

法律でも「構造計算」が義務付けられています。
できれば耐震等級3(注3)も取得できるような耐震性を確保したほうが良いですね。
これらはコストアップの要因になります。

注3)住宅性能表示制度に基づく建物の構造の強さの目安で、地震に対する倒壊、崩壊のしにくさを表わします。耐震等級1~3のレベルで表示されます。
耐震等級1は建築基準法(法律)にて定められている、最低限の耐震性能です。
耐震等級3は等級1の1.5倍の耐震性能を有し震度6強~7の地震でも、軽い補修程度で住み続けられるレベルで地震保険料が50%安くなります。


3階建て-魅力ある暮らしへのアイデア


ここではアイデアを2例ご紹介いたします。
ご紹介したアイデアにとどまらず、3階建ての可能性をもっと広げて、ぜひ魅力的な暮らしができる建物を実現してください。

1.屋上ルーフバルコニ―・インナ―バルコニ―
 

 
3階建てを計画する要素として敷地の広さが足りない、狭小地で庭が取れない場合がほとんどです。 

そこで魅力的なスペースになるのが、屋上を利用したルーフバルコニ―や、居間などの内部空間につながるインナーバルコニー。
物干しなどの日常的な利用以外にも、ウッドデッキやテーブルなどを設置して食事やお茶を飲んだり、ハンモックでリラックスしたり…と楽しい空間演出が住む人のアイデアで広がります。

2.縦の空間

建てる場所(敷地)の法的な制限によって、建築可能な高さが決まっています。
ただし各階均等(3等分)の高さ(階高)ではなく、上手に配分することにより変化のある空間設計が可能となります。 

例えば、1階部分は階高を少々低くしても2階のLDKは天井を高くする。
そして3階は屋根の傾斜を利用して勾配天井などを使って、高低差による空間の変化を使い分けながら解放感を保つというような手法です。

他にもスキップフロア(注4)なども採用することで、変化のある空間が演出できますね。
 
(注4)スキップフロアとは、フロアの高さをずらして中間階をつくった家のことを言います。
1階と2階の間にあるスキップフロアのことを、中2階。半分地下に埋まっているフロアを半地下と呼んだりもします。ただし必ずしも階の中間ではなく高さの設定は様々です。(上の図のスキップフロアは中2階の高さです)スキップフロアをつくる事で、タテの空間を有効活用することができますし、空間が連続するので視覚的にも体感的にも面白い空間となります。


スキップフロアー参考例
 
 
 

Lassica設計士の実作品ご紹介

 
実作プランによる解説
 
都市部に建つ三階建て二世帯住宅です。
近隣が商業地のため生活環境を創る方法として外部の影響を受け難いコートハウス形式の3階建て住宅プランになりました。
配置は道路側に駐車スペースを設け、生活スペース、光庭、生活スペース、裏庭というゾーニングです。
光庭は外部空間と良好な採光条件の確保を役立っています。
 

配置プラン

各階の構成は1階が親世帯、2階、3階が子世帯になっています。
玄関や水廻りは1階、2階で個々に設けて完全独立二世帯の形にしました。
階段を中心に間取りを計画して動線の無駄をなくしました。
 

平面プラン
 
 
外観デザインは斜線制限とオーナーの好みで決定されました。
商業地環境の店舗建築に負けないファサードデザインを目指しました。

外観パース


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