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風や光のエネルギーを活かす天窓

 

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 住宅雑誌などで度々見かける「天窓(トップライト)」。
当社のお客様の建物でも時々採用されているのを見かけます。

 単に光を取り入れるだけでなく、様々な特徴があるようですよ。
今回は、当社設計士にトップライトについて聞いてみました。

 
 

トップライトは壁付サッシには勝てない強みがいくつかあるそう。
それはどんなことなのでしょう。


特徴その1 長―く明るい

壁面設置のサッシでは時間帯によって光がはいったりなかったりしますね。
特に西日が当たる西面サッシは強烈に熱くなります!

トップライトは、この時間帯日照に左右されにくいのが特徴。
昼間のほとんどの時間帯で光が差し込むため、長時間光を取り込み続けることができます。

天窓の採光量は壁面サッシの3倍(採光補正係数)だそうです!
とすると、同じ面積で比較したら、より強い光を得ることができますね。


特徴その2 間接光として取り入れる

トップライト=直射日光というイメージが強いですが、開口部にスクリーンやブラインドを付けて光の入る方向を調整できます。
トップライト自体を部屋の壁際にくるように取付けすると、壁面に沿って光が反射されて自然の間接光として取り入れることもできます。


特徴その3 外の視線カット

屋根に取り付けるので、外の視線を気にすることなく開放的な採光・換気が可能です。
視線が気にならないので洗面脱衣スペースに設置すこともできますね。

洗面室にお勧めするポイントがもうひとつ。
上方からの光が顔面に影を作らず、メイクアップに最適な光をもたらしてくれます。




特徴その4 換気に最適

機械を使わない自然換気には温度差換気と風力換気があります。
風の通り道を計画するのが「風力換気」、建物内の上下の温度差を利用して換気するのが「温度差換気」です。

暖められた軽い空気が上昇するのを利用して建物の一番高い部分に排気口の役割としてトップライトを設置します。(煙突効果)
風力の影響を受けないので温度差換気は安定した効果が期待できます。

暖まった空気は上に昇る性質がありますね。
トップライトを設置すると、風を外に吸い上げることで室内に風の流れを作ることができます。
風の道を上下に設ければ、壁面の窓から入った風が、部屋の中を回りながら上昇し、部屋全体に心地よい風を届けることができます。
風のない「無風時」にも風の流れが生まれるのがいいですね。
家の中にこもった暑い空気を自然と(機械の力なくして)排気するこができ、夏でも涼しく快適に過ごせます。
自然エネルギーを利用した優れた換気方法というわけですね。




設計士さんいわく、トップライトを付ける際の心配ごととして、「窓を開けている時に雨が降ってきたら濡れてしまうのが不安」という声を耳にするそうです。
そんな方には電動タイプのトップライト。
電動タイプに限り「吹き込みセンサ―」がついているのもあるそうです。
雨を感知すると自動で閉まるので慌てなくてすみますね。





光や風を多く取り込めるトップライト。
では、どこに設置するのがよいのでしょう。


お勧め設置場所は洗面室、2階のホールや北側のお部屋などだそうです。

水回りは北側に配置することが多く、暗くジメジメしやすいところなので、トップライトの設置でとても明るくなります。
1Fであれば、下屋にしてトップライトを設置する方法があります。
洗面室でメイクアップすれば、明るいので顔色までよく見えますし、メイクがしやすいのを感じます。
洗面台などの汚れもよくわかり、清潔感が保てます。
なにより明るい洗面室は心まで明るくなります♪

また、家の中心に階段室がある場合、サッシが付けられないので昼間でも電気を付けないと暗いです。
でも、トップライトがあればまるで電気がついているかのような明るさに包まれます。
また、開閉式にすれば煙突効果で1Fから2Fへ風が吹き抜けます。

さらに、北側のお部屋は日照が少ないので暗くなりがちです。
特に住宅密集地では隣家の目線も気になります。
トップライトが設置してあれば、目線を気にせず明るい室内が確保できます。
 


以前、施工事例を撮影しに行ったお客様で、ダイニングにつけられているお宅がありました。
昼間はもちろん照明いらずですが、とても晴れた日だったので、ダイニングから青い空が望める解放感といったら!
とても気持ちがよく、うらやましく思ったのを記憶しています。
そんな環境でお食事したら会話も弾みそうですよね♪
 



上空への奥行を感じられ、取付け場所によっていろんな効果をもたらしてくれるトップライト。
ご検討中の方は、ぜひご参考にしてくださいね。